無限級数メモ#1


出典は(おそらく)Ramanujan(ラマヌジャン)と思われる無限級数に関するメモ.

Question 1

\[
\log{2}\left(\frac{1}{2\log{2}\log{4}} + \frac{1}{3\log{3}\log{6}} + \frac{1}{4\log{4}\log{8}} + \cdots \right) + \left( \frac{1}{2\log{2}}-\frac{1}{3\log{3}} + \frac{1}{4\log{4}} – \frac{1}{5\log{5}} + \cdots \right) = \frac{1}{\log{2}}
\]

を示せ.

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証明(click)

左辺は

\[
(\diamondsuit) \qquad \sum_{n = 2}^{\infty} \frac{\log{2}}{n\log{n}\log{2n}} + \sum_{n = 2}^{\infty} \frac{(-1)^n}{n\log{n}}
\]

と変形できる.

$(\diamondsuit)$ の2つの無限級数の収束性について考える.1つ目の級数については

\[
\frac{1}{n\log{n}\log{2n}} \leqq \frac{1}{n(\log{n})^2}
\]

および

\[
\int_{2}^{\infty} \frac{dx}{x(\log{x})^2} = \frac{1}{\log{2}} < +\infty
\]

であるから,積分比較法より収束する.また,2つ目の交代級数は Leibniz の収束判定定理より収束する.

$(\diamondsuit)$ の1つ目の級数は

\[
\sum_{n = 2}^{\infty} \frac{\log{2}}{n\log{n}\log{2n}} = \sum_{n = 2}^{\infty}\frac{1}{n}\left(\frac{1}{\log{n}}-\frac{1}{\log{2n}}\right)
\]

と変形できる.このとき $(\diamondsuit)$ は

\[
\sum_{n=2}^{\infty} \frac{1}{n}\left(\frac{1}{\log{n}}-\frac{1}{\log{2n}}\right) + \sum_{n = 2}^{\infty} \frac{(-1)^n}{n\log{n}}
\]

と表される.この式において $\displaystyle \frac{1}{\log{N}} ~~ (N= 2 , 3 , 4 , \dots)$ の係数を考える.

(1) $N$ が奇数のとき

1つ目の級数の前の項から $1/N$,2つ目の級数から $-1/N$ だけ係数が出る.ゆえに求める係数は
\[
\frac{1}{N} + \left(-\frac{1}{N}\right) = 0
\]
となる.

(2) $N$ が $4$ 以上の偶数のとき

1つ目の級数では,$n = N$ の前の項から $1/N$,$n = N/2$ のときの後ろの項から $-2/N$ が出る.また,2つ目の級数からは $1/N$ が出るから,求める係数は
\[
\frac{1}{N} + \left(-\frac{2}{N}\right) + \frac{1}{N} = 0
\]
となる.

(3) $N=2$ のとき

1つ目の級数の前の項から $1/2$,2つ目の級数からは $1/2$ が出る.ゆえに求める係数は
\[
\frac{1}{2} + \frac{1}{2} = 1
\]
となる.

(1),(2),(3)の結果から,全体の級数の和は
\[
1 \cdot \left(\frac{1}{\log{2}}\right) + 0 \cdot \left(\frac{1}{\log{3}}\right) + 0 \cdot \left(\frac{1}{\log{4}}\right) + \cdots = \frac{1}{\log{2}}
\]
となる.

 

20190519 更新


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