数学III

Maclaurin展開#2 対数関数

自然対数関数 \log{(1+x)}-1 < x \leqq 1 において

    \[ \log{(1+x)} = \sum_{n=1}^{\infty}\frac{(-1)^{n-1}}{n}x^n \]

の形で表すことができる.これが \log{(1+x)} の Maclaurin(マクローリン)展開(もしくは x=0 の周りでの Taylor(テイラー)展開)である.高校数学の範囲で x \geqq 0 の範囲 について示してみる.また,その結果を利用して, Mercator 級数(メルカトル――)

    \[ \sum_{n=1}^{\infty}\frac{(-1)^{n-1}}{n} = 1 - \frac{1}{2} + \frac{1}{3} - \frac{1}{4} + \cdots \]

の値を求める.

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Basel問題(バーゼル――)

Basel 問題は 自然数の平方数の逆数すべての和

    \[ \sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{n^2} = \frac{1}{1^2} + \frac{1}{2^2} + \frac{1}{3^2} + \cdots \]

を求める問題である.この級数の和が \frac{\pi^2}{6} に収束することを,高校数学の範囲で示す方法についてのメモ.

なお,今回の手法については 日本女子大学 理学部 数学科 の2003推薦入試の問題 を改題したものを利用している.

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極限メモ#3(x^x の極限)

今回は次の3つの極限

    \[ \lim_{x \to \infty}\frac{\log{x}}{x}~,~~~\lim_{x \to +0} x\log{x}~,~~~\lim_{x \to +0} x^x \]

について考える.はじめの2つの極限は既知としてよい(必要に応じて用いてよい)とされていることも多いが,今回はあえて高校数学の範囲で納得できるような証明を与えてみる.もしかしたら循環論法になってしまっている箇所もあるかもしれないが,見つけたときはコメント・Twitter などで意見を貰えればありがたい.

なお,x \to +0x を 0 より大きい値から近づけていくことを表す.人によっては x \downarrow 0 などと表記することもあるようだが,私の場合は x \to +0 の記法を用いることにする.恒例の誘導問題つき記事である.

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