数学

二項分布

$x \in \{0,1\}$ と $N \geqq m$ なる非負整数 $N,m$ に対して,$x=1$ となる確率を $\mu$ とする.
\[
{\rm Bin}(m|N,\mu) = {}_{N}{\rm C}_{m}\mu^m(1-\mu)^{N-m}
\]
を 二項分布 という.

今回はこの分布の正規性,期待値,分散,モデルについてのメモ.期待値・分散はこちらの記事の定義にしたがっている.

続きを読む

積分メモ#3

Result
\[
\int_{0}^{2\pi} \frac{dx}{a^2\cos^2{x} + b^2\sin^2{x}}=\frac{2\pi}{ab}~~~~~(ab \neq 0)
\]
コメント
続きを読む

逆行列の公式

正則行列の逆行列,ブロック行列の性質に関連したいくつかの定理・公式についてのノート.

逆行列補題(Woodburyの公式),Schur補行列を用いたブロック行列の逆行列の表現,複素行列の実行列への埋め込みなどをまとめる.

続きを読む

Stirlingの公式

Stirling の公式(Stirling の近似)は,$n!$ の値を近似する公式である.近似の精度に応じていくつかの種類があるが,今回はその1つである

\[
n! \sim \sqrt{2\pi n}\left(\frac{n}{e}\right)^n
\]

を導出する方法についてのメモ.

続きを読む

行列の上三角化

$n$ 次実正方行列 $A$ の各固有値の重複度と,対応する固有空間の次元が一致するとき(あるいは $A$ が $n$ 個の1次独立な固有ベクトルをもつとき),$A$ は対角化可能(diagonalizable)である.一方,$A$ が対角化可能でないときでも,$A$ を上三角化(triangular)することができる.すなわち

\[
P^{-1}AP = \left[
\begin{array}{ccccc}
\lambda_1 & & & & \\
&\lambda_2 & & \ast &\\
& & \ddots & \\
& 0 & & \ddots & \\
& & & & \lambda_n
\end{array}
\right]
\]

なる正則行列 $P$ が存在する.ここで $\lambda_i~~(i = 1,2,\ldots ,n)$ は $A$ の固有値.

この $P$ が存在することを証明したものはよく見かけるが,実際に計算した例を見ることは少ない気がする.難しいことは考えずにとりあえず Jordan 標準形を構成してしまえば,それが上三角化行列になるからだろうか.

今回は正則行列 $P$ によって Jordan 標準形ではない上三角行列を構成する必要がある場合のための計算メモ.
$P$ が存在することの証明はせず,途中の計算も大幅に省略した.時間があればいずれ追記するかもしれない.なお,さらに強い条件として $P$ を直交(ユニタリ)行列にすることもできる(Schur分解).

続きを読む

人口予測のモデル#2

前回の記事では Malthus による人口予測のモデルを扱った.前回のモデルには多くの問題点があったが,そのなかの一つ,人口が限りなく増加してしまうという点について,1837年にオランダの生物学者 Verhulst(フェルフルスト)が 人口過密 を考慮に入れた修正を提案した.

Model 2.1(Verhulst の人口モデル)
時刻 $t$ におけるある国の総人口 $N = N(t)$ は,時刻 $t=0$ における人口 $N_0$ と定数 $\gamma , M$ を用いて
\[
N = \frac{M}{1 + \left(\frac{M}{N_0}-1\right)e^{-\gamma t}}
\]
と表されると予測できる.

 

今回はこのモデルについてのメモ.
 
続きを読む

人口予測のモデル#1

英国の経済学者 Malthus(マルサス)は,1798 年出版の「人口論」において,次のようなアイデアを提案した.

Model 1.1(Malthus の人口モデル)

時刻 $t$ におけるある国の総人口 $N = N(t)$ は,時刻 $t=0$ における人口 $N_0$ と定数 $\gamma$ を用いて
\[
N = N_0e^{\gamma t}
\]
と表されると予測できる.

 

もちろん実際の人口はここまで単純な数式で完全に表現することはできないだろうが,微分方程式と数学モデル,という意味では良い例だと考えられる.今回はこのモデルについてのメモ.

続きを読む