代数学

n項間の漸化式#3

$4$ 項間の漸化式

\[
a_{n+3} = a_{n+2} + a_{n+1}-a_n, \quad a_1 = 0 , \ a_2 = -1 , \ a_3 = 1
\]

で定まる数列 $\{a_n\}$ の一般項を線形代数(行列)で求める.

この例では行列の対角化ができないため,Jordan標準形を用いてべき乗を計算する.

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逆行列の公式

正則行列の逆行列,ブロック行列の性質に関連したいくつかの定理・公式についてのノート.

逆行列補題(Woodburyの公式),Schur補行列を用いたブロック行列の逆行列の表現,複素行列の実行列への埋め込みなどをまとめる.

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行列の上三角化

$n$ 次実正方行列 $A$ の各固有値の重複度と,対応する固有空間の次元が一致するとき(あるいは $A$ が $n$ 個の1次独立な固有ベクトルをもつとき),$A$ は対角化可能(diagonalizable)である.一方,$A$ が対角化可能でないときでも,$A$ を上三角化(triangular)することができる.すなわち

\[
P^{-1}AP = \left[
\begin{array}{ccccc}
\lambda_1 & & & & \\
&\lambda_2 & & \ast &\\
& & \ddots & \\
& 0 & & \ddots & \\
& & & & \lambda_n
\end{array}
\right]
\]

なる正則行列 $P$ が存在する.ここで $\lambda_i~~(i = 1,2,\ldots ,n)$ は $A$ の固有値.

この $P$ が存在することを証明したものはよく見かけるが,実際に計算した例を見ることは少ない気がする.難しいことは考えずにとりあえず Jordan 標準形を構成してしまえば,それが上三角化行列になるからだろうか.

今回は正則行列 $P$ によって(Jordan 標準形を前提とせずに)上三角行列を構成するための手順をまとめた.
$P$ が存在することの証明はせず,途中の計算も大幅に省略した.なお,さらに強い条件として $P$ を直交(ユニタリ)行列にすることもできる(Schur分解).

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n項間の漸化式#2

このノートには $4$ 項間漸化式
\[
a_{n+3} = -2a_{n+2} + a_{n+1} + 2a_n – 1, \quad a_1 = 1, \quad a_2 = 2, \quad a_3 = 3
\]
で定められる数列 $\{a_n\} \quad (n=1,2,3,\ldots)$ の一般項を行列を使わないで求める手順を載せる.

行列を用いた一般的な解法は以下のノートで扱っている:

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n項間の漸化式

このノートでは線形代数(行列)を用いて $n$ 項間の漸化式で定まる数列について,

\[
a_{n+3} = p a_{n+2} + q a_{n+1} + r a_n + s \tag{$\diamondsuit$}
\]

の形の $4$ 項間漸化式を例にして,一般項を求める方法を載せる.

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